呟きは コミュニケーションの時短

2コミュニケーションの手抜き

ここ10年くらいで感じることがある。それはSAGSを設立する以前、掲示板だけの時代からも感じていたことだが、「意見の交換を嫌う人が多くなった」ということである。少し違った言い方をするならば、「他人の意見を受け入れたり聞いたりすることを面倒がる人が増えた」「ちゃんとした言葉でメッセージをやりとりすることを疎む人が多くなった」ともいえる。Twitterが登場しLINEが使われ始めて、ますますその傾向が強まったように私は感じる。

私はLINEを使わないが、利用者に聞くとあれほど便利なツールは無いらしい。コミュニケーションに時間をかけたくない現代人にとっては、必須のアイテムなのだろう。なにしろ既読がつくし、面倒な返信がスタンプ一つで完結するのである。

メールというのは相手に届いたかどうか、返信が来ないと確認できない。勿論、開封確認を要求するという手もあるが、この方法はよほどのことが無いと用いられない。なぜなら、開封確認のメールが来たらドン引きする人が多いからである。

その点LINEは、相手が自分のメッセージを見たことを確認できる一方で、コミュニケーションの時間短縮になるわけだ。しかも殆どのメッセージは短いので、行ったり来たりのチャットとしても手軽だ。

一方で、スタンプを送信するのはボタン一つである。ある意味、スタンプの送信だけならば責任もなにも無い。万一相手からクレームが来たら、「押し間違えた」ですむ。言い方を変えればLINEもTwitterも、突っ込まれにくいコミュニケーション手抜きツールだともいえる。(続く)

 

奥井 隆
奥井 隆
2 市民団体 ギャンブル依存症克服支援サイトSAGS 代表
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