バクチ資金のタレ流し ATMはこれで解決

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これまでSAGSでは、「断パチ・スロ3原則」として

  • 金銭管理:余分なお金を持たない
  • 時間管理:時間を持て余さない
  • 誘惑排除:誘惑の芽を摘む

これら3つの自己管理をお勧めしてきた。だが、そう簡単なことではない。一筋縄でいかないのは確かである。

時間管理については、習慣にかかわる要素が多く一朝一夕に改善できない。誘惑については、ある程度の排除は即可能だが、時系列的に考えることが必要でそれなりのマインドも備えておく必要がある。なぜなら誘惑やストレスは、時間が経つにつれ遭遇する可能性が高くなるからである。

だがこれら3つの中で、一番難儀なのは金銭管理だ。「金銭管理をしなさい」と言われたとしたら、当人だって「それができるなら、とっくにやめてるよ!」と吐き出したくもなるだろう。無理もないと思う。お金という物は日常生活を送るために不可欠だからだ。

断パチにおける金銭管理の意味

しかしながら断パチ・スロを1年以上継続している人は、まず間違いなくこの金銭管理を実行してきた方である。否、しなければ長期間の断など達成できるわけがないのだ。

ここでいう金銭管理とは、「家計を節約しなさい」とか「貯金しなさい」とか「無駄遣いを無くしなさい」などといった甘っちょろいことではない。ようは、「バクチに使う金を無くしなさい 持たない工夫をしなさい」ということである。そういったことを考えるならば、コンビニに置いてあるATMというのは実に悩ましい存在だ。

私も経験あるが、パチンコやスロットをしていると遊戯資金が底を突くことがよくある。そういった時、世話になるのがATMなわけだが、このATMというのはお金が入っている限りいくらでも引き出せるという、いわば「タレ流しのバクチ資金供給源」でもある。

そういった理由から、せっせとATMに通ってしこたまヤラれたという御人も多いことだろう。このATM、銀行のみならずパチ屋内やコンビニにでも置いてあるので始末が悪いのである。

引き出し限度額を少なくして

いつでも出せる
いくらでも出せる

昨今の便利な世の中だから、「いつでも出せる」は仕方ないとしても、「いくらでも出せる」だけでも、何とかならんもんか? そう考えていたところ、SAGSの参加者さんから素晴らしい報告が飛び込んできた。以下、SAGSの掲示板から引用抜粋

>少し前にお話ししました銀行キャシュカードからの引き出し限度額の設定の件です。

>私はキャシュカードから引き出せる額を1日上限五千円にしています。そのため、キャシュカードから当日五千円以上引き出せません。

>仮に1万円を引き出そうとしましたが、窓口に伺い限度額変更の手続きを行って下さいとアナウンスがでます。

>その制限をしてから一度に大金を引き出すことができず、パチスロに行きたい衝動を抑えることができています。この件に関してまた、新しい情報を得ましたらお伝えします。

限度額の変更は意外と難儀

もっとも、「利用手数料を何度支払ってでも、毎日5千円ずつ引き出して通う」という猛者も居られるだろうが、そこまでいくと既にゾンビの感がある。いずれにせよATM対策をすれば、通ってプレイするのが面倒になるのは間違いない。

私が調べたところ、殆どの銀行で引き出し限度額の設定を細かく設定できるようだ。そして限度額を上げるためにはアプリかワンタイムパスワードが必要な場合が多く、なかなか簡単にはいかない

つまり、ATMの引き出し限度額設定は断ギャンブルに極めて有効といえる。これと電子マネーカードを組み合わせれば、金銭に関してはほぼ鉄壁となるだろう。断ギャンブルしやすい時代になったもんだと、つくづく思う。

しかしながら、ここまでアドバイスしても、やらない人が多い。そういった方は、単に面倒だとか時間が無いだとかいう事情だけで無く、心の奥底でギャンブルを諦め切れていない。つまり、「いつでもバクチできる状況を残しておきたい」という願望が、踏ん切りを拒むのである。

「やるか やらないか」というのは、いつの時代でも言われることだが、まさにこういった簡単なことでもやらないというのは、バッターボックスにさえ入っていないに等しい。

さてあなたはバッターボックスに入らず、万年ベンチに座って愚痴ばかりこぼしていたいですか? もう、答えは決まっていると思いますが。(奥井 隆)

奥井 隆
奥井 隆
2 市民団体 ギャンブル依存症克服支援サイトSAGS 代表
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