スリップする直前の「自問自答」とは

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少し前にスリップの記事を投稿し、書き忘れたことがあった。今から書くことは意外と重要なことなので、心の片隅に置いていただければと思う。

SAGSのテキストにも書いていない。

自問自答する理由

以前、スリップした方から、「スベる瞬間に自問自答する」という話を何度か耳にした。その際の質問の内容だが、次のような内容が多かった。勿論そういった方々は、これらの質問に対する答えが「OK!」だったからスベったわけである。

「オレ やってもいいよね?」
「もう そろそろいいんじゃね?」
「頑張って我慢してきたんだしさぁ いいよね?」
「オレって もう大丈夫だよね?」

つまり逃げたい一心で、自分自身に問うのである。そして自分自身に都合よく言い訳するのだ。その際、やるための口実など何でも構わない。それは悪魔の囁きに似ている。

・今日は7月7日だという記念日思考でもいいし
・禁パチ期間、1ヶ月の区切りでも良いし
・会社で上司に怒鳴られたことでもいいし
・家で奥さんに責められたことでもいいし
・手持ちのお金を増やさないと 返済に届かないということでもいいし
・あそこまでヤラれたんだから、取り戻せて当然だという理由でもいいし

自分に対する言い訳で一番多いのは、「取り戻さねば!」というものである。「今取り戻さないと、永遠にチャンスが失せる」というのは、サンクコストが大きい人にとって究極の言い訳だろう。

まあ、やっても良いという言い訳など、吐いて捨てるほどあるだろう。ここは大切な部分なので、もう一度書いておくと…

「やっても良いという言い訳など、山ほど創作できる」のだ。

大切なのは「やらない理由」

ただ、少しだけそういった方を擁護するならば、自問自答までするという領域まで達しているので、かなり高い問題意識が備わってきているのである。つまり、自身の良心にさいなめられているのである。これは、「少しばかり」評価できることだ。

だがしかし、先にも書いたように、言い訳はいつでもどこでも探せばいくらでも出てくるので、ここは「言い訳を封じ込めるのでは無く、やってはならない理由を心に刻み込む」必要がある。

「やってもいいよね?」

この質問に対して明確な回答がない場合、残念ながらスリップする可能性が高い。普段から、こういった質問への回答をシッカリと身に付けておくことだ。

思い出すのはつらいかも知れないが、実際のところやめなければならない理由など、いちいち考えなくても山のようにあるはずだ。

しかしそういった理由を分かっているつもりで安穏と過ごしていると、「必ずやって来る自問自答タイム」で躓くことになる。

ここは紙などに定期的に書き出し、持ち歩くぐらいの気概が欲しい。そして、自問自答タイムが来たときに広げて見るというのは、かなりオススメの方法である。(奥井 隆)

奥井 隆
奥井 隆
2 市民団体 ギャンブル依存症克服支援サイトSAGS 代表
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