ボクは、去る2月5日に次のような記事を投稿している。
今日はその第二弾として書いていこうと思う。
アプリはクソと開き直り答弁
新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAの不具合について、平井卓也デジタル改革担当相は今日の閣議後の会見で「不具合というのは永久になくなりませんので、この手のアプリは。今後何もない、ということはないと最初から言っておきます」と、サバサバした表情で話した。
一国の大臣がここまで言及したというのは、もはや開き直りとしか言いようがない。
ここでもう一度、声を大にして言っておこう。ヤケクソの記者会見するくらいやから、デジタル化なんて、ホンマにクソなんやで。
なかなか叶えられない「便利」という願望
そもそも我々がデジタル機器を使う理由は何だろうか? おそらくだが時間短縮や正確性なども含めて、「便利さを追求する」というのが本来の目的だろう。だが、この「便利に使いたい」という願望は、なかなか叶えられないものだ。
その理由についてだが、「ハナから、スマホで便利なんて無理」という場合が多い。特に頻繁に更新をかけねばならないスマホ上のアプリに関しては、この理由が当てはまっている。何でもかんでも無理矢理、アプリに落とし込もうとするからそうなってしまうのだ。
スポーツや学問でもそうだが、インストラクターや教師が教え上手とは限らない。むしろその逆の場合が多い。彼らは「分かっている」のが当然だが、「他の誰かがちゃんとできるのか?」ということに関しては、至って関心が薄く無頓着だからである。
アプリの開発者は、「自分が分かっているなら、誰でも分かる」という都合の良い錯覚に陥っている場合が多い。いや! それどころか、開発者自身も何が何やらサッパリ分かっていないことも少なくないだろう。
デジタル化って、高くつくし不便だ
政府は来年6月をめどにデジタル庁創設を目標に掲げている。河野大臣から、「デジタル化できないことがあれば言ってください」という、なかば脅しに近い発言まであった。
逆に今ボクは、こういった発言をする方に対して、「デジタル化してちゃんと機能し、生活が便利になることがあるなら言ってみてください」と質問したい心境である。
そしてもう一言、「E-TAXやマイナポイント・COCOAも含めて、大臣はこれまでに各種アプリを一度でもお使いになられたことがありますか?」とお尋ねしてみたいものである。
ボクは知っているが、アプリの開発費用はむちゃくちゃ高い。しかも、その後の更新作業にも銭がかかる。クソのアプリに巨額の開発費を投じるくらいなら、まだ「見守りが必要な高齢者の家に、ALEXAのような見守りに使えるAI機器を設置して地域を循環する行政担当者の負担を減らす」といった取り組みの方がマシである。
というか今こそ、デジタル化の上をいく新しい技術を何とかして開発していくべきなのだ。買収や金権まみれの某スポーツの祭典や、インバウンドを当て込んだ総工費2000億円の博覧会などに巨額の血税をつぎ込むのなら、その分の予算を我々の実社会に役立つ形で活用していただきたいものである。(奥井 隆)