薬店に並ぶ理由
今日も薬店の前に行列が出来ていた。異常な事態である。おそらくだが並んでいる人たちは、本当に家の中のトイレットペーパーが底を突いているのだろう。
いくらメディアが「在庫は十分あります」とか「冷静に対処してください」とか言っても、本当に無くなりどうにもならないのであれば、薬店の前に並ぶのは当然だろう。
もしもわが家でもそうなったならば、私だって並びに行くと思う。
品切れパニックを防ぐためには
そういった事態を防ぐためにはどうすれば良いか? ひとことで言えば、市民に対し「必要な生活物資は緊急時に安心して入手できる」という安心感を植え付ければ良いのである。
私が提案するのは、行政内でそういったことを可能にする組織を設立することである。名称など、どうでも良い。緊急配給課とかで良いだろう。
ようはそういった部署に、日常的に必要な物資をそこそこ備蓄して置けば良いのである。備蓄すべき物は食品では無く、トイレットペーパーやティッシュなど、これまでのパニック時に品薄になってきたものである。
食品の備蓄は必要ない。なぜなら食品は種類が豊富で、誰でも作ることができるからである。だが紙製品などは、そうもいかない。
そういった物が品薄になるとき、有償で配給すれば良い。それも1パックかで無く、最小限の単位で配給すればよいのである。例えば、トイレットペーパー3巻100円とかそういった単位で良い。
有償で配布する理由は、転売や在庫抱えを防ぐためであり、財政的な負担を軽減させるためでもある。
そうやれば少なくとも、完全に品が無くなってトイレに入るときに不安になることも起きなくなるだろう。ようは「有償の配給制」である。有事の際には配給しますという告知も重要になるだろう。
保管スペースを役所内に作る必要は無い。納入先との契約で常時在庫を確保するのである。平和なときは「役所流れ」という名目で、格安に転売すれば良いのである。それにかかる費用など、たかが知れている。
今回の騒動を見ても、大衆は存在しない危機のために膨大なエネルギーを消費している。パニックが起きている。社会的な損失も甚大だ。
これからは、パニックに対する保険も必要になってくるのでは無いだろうか?(奥井 隆)