・パチ・スロ依存について おさらい
ここでパチンコ・スロットというギャンブルについて、簡単にまとめておきます。
- 費やす時間に比例して投資額が増える
- 常に抽選が行われている
- なかなか切り上げることができない(演出が多種多彩)
- 大当たり確率は高くないが、当たりやすいと勘違いしてしまう
- プレイヤーが投資額を決めることはできない
- プレイヤーが決めるのは、プレイする時間と台だけ
- 日常的にメディアで広告・宣伝されている
- プレイヤーと賭博場(ホール)との距離が短い
- ホール内は騒音がひどく副流煙が充満しているので、極めて不健康なギャンブルといえる
パチンコとスロットはプレイヤーが投資額を決めることができず、プレイする時間で投資額が決まります。売り上げを増やそうとするならば、多くの客を集めることと同じくらい「客をいかにして長時間、座らせるか」ということが重要なのです。
そういった思惑から、パチンコとスロットのメーカーは、演出や前兆などを駆使してやめにくい環境を作り出しているといえます。いわば、「客を釘付けにするための方法」です。
そしてもう一つ付け加えるならば、パチ・スロはギャンブル資金を得やすい環境に存在するギャンブルであるといえます。パチンコ店の横がサラ金で、向かいが銀行だったというように笑っていられないケースがよく見られます。結果として、パチスロへの依存は次のような特徴を持っているといえます。
- スリップしやすい
- 克服しにくい
- 多くの時間を失う
- 多くの金を失う
- 生活費など大切な金を失う
- 日常的に金銭を失う
- 資金を充当しやすい
- 人格の低下が顕著である
- 人間関係を損ねやすい
- 健康を害しやすい
- 失職しやすい
- 家族が離散しやすい
- 金銭以外にも大きな問題を抱えやすい
- 生活苦に陥りやすい
- 主婦や学生までもが対象となる
- ☆習慣化しやすい
まず間違いないですが、パチ・スロへの依存は最悪のギャンブル依存といえるでしょう。これらの中で特に大きな特徴が、パチンコ・スロットと時間との関係です。パチ・スロは多くの時間を費やしやすく、また日常的に手を出しやすいので、「習慣化しやすいギャンブル」なのです。
・あなたがすべき努力とは
我々としては、そういった面を考慮して対策を練らなければなりません。具体的にいうならばそれは、「パチ・スロしない努力」ではなく、「パチ・スロできないようにする工夫」であり、「パチ・スロする時間を無くす工夫」「パチ・スロの誘惑を断つ工夫」「悪い習慣を無くす努力」であるべきです。
「しないための努力」というものは、どちらかといえば心の力に頼るものです。ですが依存というもの自体が心の力を衰えさせるものですから、我々は真っ先に「問答無用でできないようにする方法」を取らなければなりません。
そういった意味で私は、「最初に取りかかるべきなのは、生活環境の改善だ」と書かせていただきました。ですが残念なことに、全く努力無しでギャンブル依存症を克服するというのは虫のいい話かもしれません。なぜなら、生活習慣を改善しないと難しい点がいくつか存在するからです。
パチ・スロへの依存というのは、殆どの場合依存症ギャンブラーの生活の一部となって習慣化しています。つまりパチ・スロ依存対策は、そのまま生活習慣の改善策であるといっても決して過言ではないのです。おそらくですが、あなたはその努力の殆どを生活習慣の改善に充てねばならないでしょう。(続く)