りんごちゃん②(底尽き~誘惑の回避へと)

  • 私の底尽き

断ギャンブルを始めたばかりの方や、どうしてもスリップしてしまう方に、ひとこと申し上げます。私も最初の頃はスリップ三昧で、一時期掲示板から離れてしまいました。 「依存症っていう病気やから 仕方が無い…」と自分で勝手に見切りをつけていました。

とある日のこと、長男が仕事を辞めて地元に帰ってきました。ちょうど良い機会だったので、彼と二女と私と3人、これからの生活について家族会議をしました。 長男が、私の病気(不安障害)の話を持ち出し、二女に家にお金を入れてもらえるよう頼んでくれました。

その時、二女に泣かれたのです。「私が働いたお金を お母さんにスロットで使われるのは嫌だ!」と…。 当然ですよね。長男は、「お母さんが依存症なんだったら、俺が病院でも何でも連れて行って治してやる」と言ってくれました。

そこが私の底付きになるんでしょうね。ですが最初の一ヶ月は、スロットに行って二女を泣かしてはいけないと思いながらも、何度も衝動に襲われました。

  • 誘惑と闘う

それをどう乗り越えたかというと、私の場合は、やはり一番に二女の涙を思い浮かべました。それでも、「千円でいいから5スロで大好きな機種を打ちたい…」などと考えたり、「どうせ バレはしない」などと馬鹿な考えが脳裏に浮かんだりもしました。

勝負して負けたら後悔ですよね。ですが仮に勝ったとしても、何を買うわけでもなく、そのお金でまた打ちに行き、それ以上のお金をパチ屋に取られてしまう…。つまり我々依存症ギャンブラーは、負けても勝っても全てお金を失うのです。

あの頃の私は、いつまでもこの負のループから逃げられませんでした。ですが衝動に襲われる度に、断を始めた理由を思い出してなんとか行かずに済みました。

りんごちゃん③(楽しく「断」が私のスタイル)

奥井 隆
奥井 隆
2 市民団体 ギャンブル依存症克服支援サイトSAGS 代表
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