世論と政治家が 全く頼りにならない理由

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・政治家と世論は 全くあてにならない

さてここで、日本におけるパチンコ・スロット依存問題について考えてみたい。私は先に「、あなたが『パチンコなくなれ!』と叫んでも無駄だ」と述べた。そしてその理由として、「日本の国から、パチンコ・スロットをなくすのは極めて困難だからである」と書いた。

世論に期待したり政治家を当てにしたりするのは、今までからもそうだったが、今後も問題を解決する手段となり得ないだろう。なぜなら、ここまで世論がパチンコ業界に厳しくなったにもかかわらず、政治家たちにギャンブル業界を浄化しようという態度・姿勢が全く見られないからである。

近年ネット上では、パチンコ業界を批判する書き込みが後を絶たない。カジノ解禁についても、かなり多くの人がニュースサイトのコメント欄やSNSで、「先に、国内のパチンコ業界を何とかしろ!」と書いている。多くの日本人は、新たにカジノを作ることよりも、ここまで多くの社会問題を生んでいるパチンコ業界をなんとかする方が大切だと考えているのである。

だが、こういった世論の動きを無視して、政治家たちは自らの立場と票田を守ることに余念がないようである。2013年に開催されたパチンコメーカー大手のセガサミーホールディングス会長の娘の結婚式には、現職の安倍晋三総理を含め、歴代総理経験者の小泉氏・森氏、他多数の議員が出席している。尚、安倍晋三総理は2014年10月まで、国際観光産業振興議員連盟(カジノ議連)最高顧問だった。そのことを国会で批判された安倍晋三総理が慌てて辞任した、というのが真実である。

では、世論の高まりというものについてはどうだろうか? 実はこれも、あまり頼りにならないものである。パチンコ業界への不満や批判といったものは、メディアで取り上げられにくい。

なぜならテレビやラジオなどのメディアにとって、パチンコ業界は大きな得意先だからである。いくら世論が高まったとしても、その事実をマスコミがそのまま伝えることはこれからもないだろう。近年、広告収入が減少している中、ますます期待できないといえるのだ。

・ギャンブルに対する正論は 政治家にとって困った存在

だから、いくら世論が熱い調子で「パチンコ反対」などと叫ぼうが、政治家たちやメディアがギャンブル業界とつながっていては、どうにもならないのである。これまでのことをよく思い返していただきたい。こういったギャンブルに関する問題が、政治家や行政主導で解決したことがあっただろうか? メディアによって、大きく問題提起されたことがあっただろうか?

政治家についていえば、そもそも彼らを頼りにするというスタイル自体、ナンセンスなのである。政治家というものが一番先に考えねばならないことは、まず保身なのだ。つまり彼らは、自らが政治家であるために粉骨砕身せねばならないのである。

だから彼らは、そのためにあらゆる手段を持って資金を集め、票田を守り、支持者を獲得しなければならない。彼らにとって、ギャンブル業界はいろいろな意味で大きなスポンサーである。そういった環境の元で、ギャンブルに反対する勢力というものは正義である反面、迷惑な存在なのだ。

このように、世論がいくら高まったとしても、政治家に期待しどのように親交を深めたとしても、日本国内のパチンコ問題を解決することはできない。(続く)