フィンテックは ギャンブル依存症克服の救世主

2解決のプロセスで異なる部分

さて、ここでギャンブル依存症問題が、どのようなプロセスを踏んで解決に導かれるのか考えてみたい。最初に必要なことは、自覚であろう。すなわち、「自分がギャンブルに依存していると認めること」である。

と、ここまでは一本道と考えられる方が多いように思う。だが少し待っていただきたい。自覚するためには、何らかのきっかけが必要である。そして多くの場合、きっかけになるのは金銭問題などの「躓き」である。

(入り口)ギャンブルに依存
・金銭問題発生
・人間関係悪化
・生活破綻
(出発点)自覚
・?
・?
(出口)克服

だいたいの図式は、こうなるように感じる。問題解決の出口を私は「克服」と書いたが、これを何と呼ぶかは各人様々で良いと思う。世間一般では「回復」と呼ぶ方が多い。入り口は同じで出発点も出口も同じである。つまり、目的も同じといえる。

一番肝心なのは「?」の部分であり、唯一本人によるアクションなのだが、SAGSでは「衝動に備えながら、断ギャンブル日数を重ねる」ということになる。だが、この部分については治療を受けている機関や所属している団体などで方法は様々だろう。

金銭管理抜きで ギャンブル依存症問題解決は無い

ところが「?」の部分は各人各様であっても、ギャンブル依存症問題を解決する上で絶対に避けて通れないことがある。それは、金銭管理という難問である。

例えば簡単な例で言うならば、「万札を何枚も財布に入れている依存症ギャンブラーが、パチンコ店の前を通りかかった時、果たして無事に通り過ぎることができるか?」ということだ。

通常考えるならば、事前に余分なお金を持ち歩かない工夫が必要である。つまり日常から金銭管理をする必要があるのだ。いかように立派なマインドを持っていようと、いかように身に染みる経験談を聞こうと、現金を手持ちしていたせいで、そういった物が全て木っ端微塵に消し飛んでしまったという経験を、依存症ギャンブラーならば一度や二度はしていることだろう。

「その場で現金を、いかにして手持ちしていないか」ということが、ギャンブル依存症を克服する上での命題とさえいえるのである。

私は先の記事で「以前はギャンブル依存症問題解決が難しかった」と書いたが、その理由は金銭管理することが難しかったからである。もう一つ書けば、金銭管理するための方法が少なかったのである。

だが最近は以前に比べ、かなり状況が良くなってきた。なぜなら社会全体に、金銭管理しやすい環境が整いつつあるからだ。その顕著な例が電子マネーカードやスマホ決済などであり、これこそがギャンブル依存症克服に役立つフィンテックの代表選手といえる。(続く)