菅内閣の元で様々な行政改革が、今まさに行われようとしている。特に目玉と言えるのがデジタル庁の新設と地方銀行の改革、そして縦割り行政の再編・見直しだろう。
特に目を惹くのが、2022年までに全国民をマイナンバーカードに登録するという指針と取り組みである。マイナポイントもそうだが、今回ばかりはかなり気合いが入っているように感じる。
賭け額に上限を作りたくない人たち
このサイトで何度も話題にしてきたが、「ギャンブルの投資上限額」を設けるのが一番の依存症対策である。実に簡単なことだ。
そして投資上限額と共に大切なことは、全てのギャンブルを紐付けて投資額を管理すること。つまり、パチンコもスロットもカジノも、公営ギャンブルも、全て同じギャンブルというひとくくりの中で投資上限額を設置・管理するということである。
具体的に言えば、「上限額を所得によって政府が決定し、投資額がその額に達した場合は一定期間、ギャンブルできない」という方法である。実際にファイナンスにおいては総量規制を決め、ちゃんと機能している。できないはずがない。
だが、そういった提案を唱えるどころか、全く無視して取り合わない人たちが居る。猛烈に反対する人たちも居る。いわずと知れたことだが、前者は政治家などであり後者は主に主催者側の人たちだ。
マイナンバーカードだからこそ できること
実際に私は確定申告や知財の関係、その他取引企業との兼ね合いでマイナンバーカードを早くから取得し活用している。個人情報などの問題はあるが、実際のところ便利なサービスが多い。
もっか問題となっているのは、「登録する煩雑さ」と「個人情報漏洩問題」、そして「使い方」であろう。しかしながら、マイナンバーカードを活用すれば簡略化できたり実現できたりすることも多い。
例えば先に書いた「ギャンブルの賭け額に上限を設ける」といった試みは、マイナンバーカードが無ければ実現できないだろう。
全国民にマイナンバーカードという指針が決まったわけだから、今こそ「全国民に、ギャンブルの投資上限額」を設けていただきたいものである。(奥井 隆)