「克服」への方程式(断3年への道のり)

2・1年達成後は スリップしにくいが・・・

さて今回お話しするのは、断1年過ごした人が断3年達成することで得られる効果と変化についてです。SAGSは克服の目安を「断3年達成」としていますが、まずその理由を説明させていただきましょう。その理由とは、これまでのデータから見て、断期間3年達成した方のスリップ・再発率が極めて低いことです。

その一方で、断3年間を達成した方が社会復帰した確率はかなり高いです。つまり断達成3年という区切りは、依存を克服するだけでなく、ちゃんとした社会人として自立できる目安ともいえるのです。

SAGSのコンテンツには掲示板やカウンター・カウントメルマガなどが有ります。それらの利用者を見ても、全くというわけではありませんが、断達成3年以上でスリップする方は殆どいないといった状況となっています。といいましょうか、後に資料で説明いたしますが、断達成1年の方がスリップする確率はかなり低いのです。

もっとも、スリップした事実を隠す方も中にはおられることでしょう。スリップ者の数をカウントしても、全てが正確なデータとはいえません。ですが少なくとも、SAGSにちゃんとつながっているメンバーにおいては、そういった方は殆どいないというのが現状です。掲示板では、断1年以上の人がスリップしたら、かなりの大騒ぎになります。

ところがSAGSに参加せず、メルマガだけ購読している方や一般の相談者からは、1年以上達成後のスリップという話をよく耳にします。ではなぜSAGSにちゃんとつながっている方は、1年以上の断を経てスリップすることが少ないのでしょうか? 結論から申し上げますと、やはり一人の力では大変なわけです・・・。

・克服の方程式とは 時間の稼ぎ方

ここで少し話が飛びますが、断達成期間別にスリップする人の傾向について書いておきます。3年以上前のデータですが、スリップする人の傾向について見るのであれば、十分参考になると思います。以前(2008年10月から2012年10月まで)に掲示板とメルマガ参加者さんたちから集計したデータから、私がブログの記事にしたものです。(以下、ギャンブル依存症克服への道から引用)


■スリップする原因の分類

尚、スリップした原因の分類ですが、次のように定めています。

・「金銭管理」とは、いつでもパチ・スロできるだけのお金を手持ちして過ごしている場合です。金銭管理が原因でも、一時的な収入などが原因となった場合は「油断」として判断しています。

・「衝動」とは、ちゃんと金銭管理をしているにもかかわらず、行きたい気持ちに負けてお金を手にしてしまうという行動です。

・「誘惑」とは、ちゃんと金銭管理をしているにもかかわらず、何がしかの誘惑に負けて手を染めるということです。

・「油断」とは、自分はもう大丈夫だろうと安心し、それがスリップにつながってしまったパターンです。

・「ストレス」とは、文字通りストレスが引き金となって、再び手を染めてしまった場合です。


■達成日数別 スリップの原因ワースト3(2008年10月から2012年10月まで)

達成日数を5段階に分け、スリップする原因を調べてみました。尚、複数の原因が認められるときは、1名であっても複数のサンプルデータとしています。

☆スリップの原因 ワースト3

●断期間 1週間未満 サンプル数(621/703)

1.金銭管理(321)46パーセント
2.衝動(185)26パーセント
3.誘惑(115)16パーセント
4.その他(82)12パーセント

●断期間 1週間超1ヶ月未満 サンプル数(416/524)

1.金銭管理(156)30パーセント
2.衝動(143)27パーセント
3.誘惑(117)22パーセント
4.その他(108)21パーセント

●断期間 1ヶ月超3か月未満 サンプル数(115/136)

1.誘惑(56)41パーセント
2.油断(38)28パーセント
3.金銭管理(21)15パーセント
4.その他(21)15パーセント

●断期間 3か月超1年未満 サンプル数(43/53)

1.油断(20)38パーセント
2.ストレス(14)26パーセント
3.誘惑(9)17パーセント
4.その他(10)19パーセント

断期間 1年超え サンプル数(11/13)

1.ストレス(6)46パーセント
2.油断(3)23パーセント
3.金銭管理(2)15パーセント
4.その他(2)15パーセント

■やはり克服の第一関門は 断1ヶ月!

サンプル総数は1429です。決して多い数とはいえませんが、そのうちの1227が断期間1ヶ月未満のスリップです。つまり、およそ86パーセントのスリップが1か月以内に起きているということです。

これは驚くべき事実だと感じます。逆にいえば、1か月を乗り越えれば、スリップする確率は15パーセントくらいになるともいえましょう。

今更ながらですが、1か月という期間の重要性がよくわかります。


このデータを見る限り、1年を超えた人がスリップした例は全サンプル数の1429件のうち、13件しか有りません。それほどまでに、1年を超えるということは大きなことなのです。

ですが先にも書きましたとおり、これはあくまでSAGS(前身を含む)への参加者を対象としたデータです。先の「稼いだ時間と稼げていない時間」の項で書かせていただいたとおり、「正しい方法でちゃんとした目的意思を持って、一定期間、依存の対象と切れる必要がある」のです。正しい方法で時間を稼ぐことこそが、何よりも大切だと私は感じます。

もしもあなたが1年という時間を稼ぐことができたならば、かなりの確率で克服が現実的になってきているといえましょう。その後3年の断を達成しギャンブルしない生活が日常になれば、あなたにはもうバクチが似合わないはずです。

ひとことで言えば克服とは、苦痛なくストレスなく、まるで呼吸するがごとく断ギャンブルしている状態です。ただし克服するためには、一連の方程式があることをお忘れなく。(続く)